About



つくってみて 初めて知った

さとうきびが持っている

本来のゆたかな風味

ほんものってなんだろう
食の豊かさってなんだろう

さとうきびがおしえてくれたこと
これからおしえてくれること

ひと瓶にまるごとぎゅっとこめて

あなたとわかちあえたなら

はじめまして。

my noble sugar(マイノーブルシュガー)のサトウミユキと申します。
2019年より、生まれ育った静岡県浜松市でさとうきびの栽培と加工に取り組んでいます。


そもそもの活動のきっかけは、当時40歳を迎えたわたしが、ある日ふと抱いた素朴な疑問でした。


「お砂糖って、そういえばどうやって作られているんだろう」


今まで散々「砂糖」というワードを目にし、お菓子や料理にも使ってきたのに。
なぜそのとき、そんな疑問が浮かんだのか、いまでもよくわかりません。


でも、この何気ない問いをきっかけに、こんなにも身近な存在なのに、いままで何も知らず、考えることもなく、ただただあたりまえに消費してきた自分に気づきました。


早速作り方を調べてみると、それは「さとうきびを育てたあと、搾って、煮詰めて、冷やし固める」という意外にもシンプルな工程でした。

なるほど、こうやって作るのかーーと、なんとなくイメージがわいて納得しかけたとき、ふと頭をよぎったのです。

「ひょっとして、お砂糖って自分でも作れるものなの?」、と。



当時のわたしにとって、お砂糖は、あくまでもそこに「あるもの」「使うもの」であって、「作るもの」「作れるもの」、という概念を全く持ち合わせていませんでした。
お砂糖を、作る対象としてみたことがなかったのです。


お砂糖が「作るもの」「作れるもの」として初めて輪郭をもって現れたとき、見えている世界が静かにひっくり返ったような感覚がありました。
そしてこの、「自分でも作れるかも」という可能性は、わたしにとっては思いもよらない驚きでした。


「自分でも作れるのなら、作ってみたい!」


今の時代、わざわざ手間をかけなくても、いつでもどこでも手に入る、そんなあたりまえのお砂糖だからこそ、「作る」という感覚がかえって新鮮で、興味を持ってしまったのかもしれません。


それまでは、農にもさとうきびにも縁もゆかりも全くなく、虫なども大嫌いでした。でもそれ以上に、とにかくお砂糖を作ってみたい!という一心で、畑を借り、さとうきびの苗を取り寄せ、植え付けてしまった、というのがことの始まりです。



ところで、さとうきびといえば、沖縄や鹿児島が産地として有名です。でも、実はかつてここ浜松でも、さとうきびを育てたり、加工して自家用のお砂糖を作っていた、小さな歴史がありました。

実際に育ててみると、この地には、さとうきびを育むうえで、産地にはないメリットが意外にもたくさんあることに気づきました。

そして何より、産地の外側で取り組めたからこそ、伝統や固定概念にとらわれることなく、まっさらな視点で、さとうきびの新たな価値と可能性を探ることもできました。


・・・・・

栽培を始めてから2年後、ようやく加工をして初めて知った、さとうきびの風味。それは、それまで馴染みのあった黒糖の風味とも違っていて、わたしにとっては2度目の驚きでした。


「さとうきび本来の風味って、いったいなんなのだろう」


いままで味わったことのない風味に魅せられたことで、せっかくだから、この味をもっとたくさんの人にも知ってもらいたい、そんな気持ちが芽生えました。


同時に、こんな風味を持っていたさとうきびへの興味もさらに深まり、探究の日々が始まりました。


さとうきびは、ひとことでは伝えきれない個性があります。それは、ただ育てて眺めているだけでは決してわからない繊細で複雑なもの。
加工を通して初めて感じられる本質もたくさんあるのです。

栽培から今年で6年。

さとうきびから少しずつおそわったことを、
手に取るひとにとっての気づきや楽しみに変えていけたら─。


そんな想いで、いまも活動を続けています。


my noble sugar (マイノーブルシュガー)
代表 サトウミユキ

事業内容:
さとうきびの栽培・加工
含蜜糖の製造・企画・販売


活動拠点: 
静岡県浜松市中央区


活動記録:
2019年度   さとうきび栽培を開始
2023年度   オリジナル商品の試験販売開始

2025年度 7年目のシーズン